住まいづくりの進め方

「建築家に住宅の設計を依頼したいのだけど、どういう風にすすめたらいいのかわからない・・・」と思われている方のために、私達の住まいづくりのすすめ方をまとめました。

始めは分らないことも多いと思いますが、すすめ方が分かってしまえば、とっても楽しいですよ!
お客様が楽しく住まいづくりに取り組んでいただけるよう、私たちも精一杯サポートさせて頂きます。わからないことは、遠慮なくお尋ねください。

なお、このすすめかたは、住宅を想定しておりますが、店舗や集合住宅にも共通する点が多く含まれています。住宅以外をお考えの方も、ぜひご参照ください。

お問い合わせ

ご相談は無料

電話・お問い合わせフォーム・メールのいずれかにより、
お気軽にお問い合わせください。
ご質問等あれば、ご遠慮なく。

1.相談・企画構想 ≫
すまいを建てるということ。それは、自分と大切な家族の人生を考えることです。
創られるすまいには、家族の未来への願いが込められています。すまいづくりは一生に一度あるかないかの一大計画です。 後悔のないすまいづくりのために、しっかり準備をしてください。

新しいすまいのイメージづくり

  • 趣味を楽しむ家、家族の気配を感じる家など、すまいのテーマを決めましょう。
  • 現在の住まいへの不満点や問題点を挙げてみましょう。
  • 家族構成や暮らし方が、将来どう変化するかについても考えてみましょう。
  • 家づくりに関する本を参考にするのもいいかもしれません。

資金計画

  • 住まいづくりに必要な諸費用を把握してください。
  • 家計にとって無理のない住宅ローン・返済方法をご検討ください。
  • 知らないと損をする税金の控除・優遇措置をご確認ください。
    ⇒以上をもとに、住宅建設に配分できる予算を把握しましょう。

土地探し

  • 周辺環境など自分たちが重視するポイントを考え、土地を探しましょう。
    ⇒土地探しの段階から、ぜひ私たちにご相談ください。
    候補の土地毎に参考プランを作成し、ご検討材料をご提供します。
  • 建替えを検討中の方も、現行法規などの検討を致します。

敷地測量・地盤調査

  • 敷地測量は、土地の形状や面積だけでなく、高低差や真北方向を調べます。
  • 地盤調査は、不同沈下の可能性や、その対策を検討するために行います。
  • 計画の進行に併せて、敷地測量と地盤調査を行ってください。
    ⇒実施時期・依頼先については、私たちにご相談ください。

2.基本設計
(2ヶ月程度) ≫
基本設計とは、お客様のご要望を聞いて、配置計画や平面計画、外観などの設計方針を決めていく設計段階です。
各部屋の大きさや、動線計画などを決める重要な段階です。通常1~2週間に1度の打合せをお願いしています。

ファーストヒアリング

  • 私たちとの住まいづくりのすすめ方について、ご説明します。
  • お客様のご要望・敷地・ご予算・ご検討中のローンなどについて伺います。
    ⇒ヒアリングシートを使って、ご希望を余すところなく伺います。
  • 弊社の施工例などを用いて、ご希望のデザインをお聞きします。

テストプラン

  • 計画地について、役所で法規調査・現地で周辺環境の確認等を行います。
  • ヒアリング・法規調査・現地確認の結果をもとにプランニングします。
    ⇒比較検討することでさらにご要望を引き出すため、2案をご用意致します。
  • 使い勝手・間取り等へのご要望を伺い、計画の方向性を絞ります。

ベースプラン

  • テストプランで絞られた方向性をもとに、ご要望を反映させ、計画のベースとなるプランを作ります。
    ⇒模型やCGでご確認頂くことで理解を深めて頂き、さらにご意見を頂きます。
  • キッチンや浴室などの設備機器について、ご要望を伺います。

修正プラン

  • ベースプランへのご要望・設備に合わせた微調整を行います。
    ⇒外観CGを作成し、デザインイメージを確認して頂き、ご要望を伺います。
  • 予算把握のために、設備の基本計画や仕上げの仕様について仮決めします。

設計監理契約

設計監理料
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企画構想段階のお打ち合わせを通して、双方の方向性に合意できれば、設計監理契約を締結頂きます。
その際、業務範囲・設計監理料・支払い条件・スケジュール等を決定いたします。

3.実施設計
(3ヶ月程度) ≫
実施設計とは、施工に必要な図面を作成する業務のことです。
基本設計に基づいて、平面図、立面図、断面図、矩計図、仕様書、仕上表、設備図などを作成します。
この実施設計をもとに施工業者とお客様は工事請負契約を締結し、工事内容と工事費用などを確定します。

外装デザインのご提案

  • CGを用いて、外観のデザインイメージをご提案します。
    ⇒数案をご用意致します。
  • サンプルを用いて、外壁・屋根材などの外装仕上げ材をご提案します。
    ⇒実際の色や手触りをご確認頂きます。

内装デザインのご提案

  • CGを用いて、内装のイメージをご提案します。
    ⇒数案のカラーコーディネートをご用意致します。
  • サンプルを用いて、室内の壁・床・天井などの内装仕上げ材をご提案します。
    ⇒実際の色や手触りをご確認頂きます。

設備計画のご提案

  • 照明計画や、スイッチ・コンセントの種類・レイアウト等をご提案します。
  • トイレや洗面化粧台などの衛生機器のデザインや色などをご確認頂きます。
  • キッチンのグレードや、デザインをご確認頂きます。
  • オーディオ配線やセキュリティなどの各種設備のご相談にも応じます。

詳細計画のご提案

  • シューズクローク・押入れ・クローゼットなどの収納構成をご提案します。
  • テレビボード・ダイニングテーブルなどの家具をご提案します。
  • 扉の形状・ドアハンドルなどをご提案します。

確認申請の提出

  • 設計が固まってきた段階で、確認申請書を関係諸官庁に提出します。
    ⇒図面や申請書は、お客様の代理人として、私たちが作成します。
  • 設計審査のあるローン(フラット35等)については、私たちがその図面作成もお手伝いします。

設計図書の確認

  • これまでに決定頂いた打合せ内容を、すべて図面に反映し、ご確認頂きます。
    ⇒図面・CG・サンプルボードをご用意して、細部までご説明します。
  • 私たちが作成する図面類についてはこちらをご覧ください。
    ⇒この図面をもとに、工務店に見積りを依頼します。

4.工事発注・着工準備
(1~2ヶ月程度) ≫
実施設計が完了すれば、次は工務店から見積りを取ります。
見積りを検討し、取捨選択により希望予算へ調整します。
最終的に、施工品質レベル、見積りの適正度などを考慮に入れて工務店を決定します。

工務店に見積依頼

  • 図面が完成したら、3社程度の工務店に見積りを依頼します。
    ⇒その際、内訳を比較・検証しやすいように、各項目の分類方法等に関する要綱書を作成します。
  • なお、複数社に相見積りを依頼する際は、その旨を工務店にお伝えします。

工務店からの質疑回答

  • 工務店が見積りを作成するにあたって、工務店から設計事務所に対して、図面内容を確認するための質疑が提出されます。この質疑に対して回答します。
  • 質疑回答を通して、工務店に設計意図を伝えます。

見積の内容を検証

  • 工務店からの見積が提出されるのに、通常3~4週間掛かります。
    ⇒私たちが各項目の数量・単価を確認し、比較検討します。
  • 私たちが工務店と打合せをして、見積りを適正化します。
  • 各社の最終見積りをもとに、比較検討資料を作成し、お客様にご覧頂きます。

予算調整

  • 見積りの検証を受けて、予算調整のための減額案を作成し、お客様にご提案します。それをもとに、お客様に取捨選択して頂きます。
    ⇒その結果を図面に反映させます。
  • 工務店との間でも、金額の検証を行います。

施工会社との工事請負契約

設計監理料
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見積金額の妥当性や、品質レベルをもとに工務店を1社お選び頂き、お客様と工務店の間で契約を交わして頂きます。工事約款の内容等について不明な点がございましたら、私たちにご相談ください。

5.工事監理
(5~6ヶ月程度) ≫
確認申請の許可がおり、工務店が決定すれば、いよいよ着工です。
私たちは現場監理を重視し、品質の確保に努めます。現場監理とは、工事中に定期的に現場を訪れ、設計の意図を正確に施工者に伝えたり、施工の実施状況を確認したりする作業です。
現場の確認

  • 定期的に現場を訪れ、実際に工事を行っている施工者とは別に、施工者とは契約関係のない建築家が、第三者的な目線で工事をチェックします。
    ⇒少なくとも2週間に一度は、お客様にも現場をご覧頂くことをお勧めします。曜日と時間を決めて、定期的に見て頂くと、現場の進捗がスムーズです。

仕上げ材料の最終確認

  • 実施設計で決めた仕様やイメージに基づいて、実際の仕上材料を現地で最終確認しながら工事を進めていきます。
  • 実際に使用する色や材質等を最終決定するための検討と確認を行います。

設備仕様の詳細確認

  • キッチンや設備機器の詳細についてご確認頂き、工事を進めていきます。
    ⇒確認するために、ショールームや工場に行く場合もあります。
  • 施工中に生じた変更が適正なものとなるよう、増減金額査定、施工社との協議、調整を行います。

6.引き渡し準備 ≫
工事が全て完了すれば、いよいよお引き渡しに向けての準備に入ります。
お客様が住むにあたって不都合がないよう、万全の準備を心がけます。
竣工検査

  • 役所の完了検査に立ち会って許可がおりた後に竣工検査を行います。竣工検査とは、お客様と工務店と私たちとで行う最終検査です。
    ⇒図面やその後の打合せ通りに完成しているかを、再度確認します。

取扱説明

  • 設備機器(エアコン・給湯器等)の使い方のご説明を受けて頂きます。
  • 住まいのメンテナンス方法についてもご説明させて頂きます。
  • 各種取扱説明書をファイリングしてお渡しします。

引渡し書類の準備

  • 引き渡し時には以下のものをお渡しします。
    ・引き渡し書  ・工事関係者の緊急連絡先
    ・鍵 ・保証書 ・工事監理報告書
    ・取扱説明書  ・各検査済証
竣工・お引き渡し

設計監理料
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施工会社から鍵の引き渡しを行い、
必要書類に押印して、お引き渡しを完了します。

7.アフターサービス ≫
お客様と私たちの関係は終わりではありません。
私たちは、お引渡後も各種点検やリフォームのご相談など、責任を持ってアフターフォロー致します。
1・2年点検

  • 私たちは工務店の、入居後1年点検、2年点検の実施に同行します。
    ⇒その際も、第三者の立場でアドバイスさせて頂きます。
  • これらの点検は、設備機器や仕上げ材など、保証期間が2年以内の部材の性能を確認するためのものです。

リフォームのご相談

  • 部屋の模様替えやメンテナンスから増築まで、あらゆるご相談にお応えします。
  • 住まいのことで、少しでも疑問に思うことがございましたら、いつでもご連絡ください。

最後に

住宅の一生は人間の一生にも喩えられます。竣工後、初期性能を保持するためのメンテナンスが十分に行われていなければ、住宅は、目的とする機能を発揮できずに荒廃し、寿命を短くします。私たちはメンテナンス方法のアドバイスをすることで、建物を永く快適に使って頂けるよう、お手伝い致します。