Works

Fit建築設計事務所の竣工作品

ボックス・ファクトリー

自動車の板金塗装のための整備工場である。

工場としての機能を十分に満たしつつ、初期投資は最小限とし、なおかつカッコいい建物にしてほしいというのが、お施主様からのご注文であった。

消防法の規制義務に基づく高額な設備投資を回避するために、事務所・塗装工場・板金工場・倉庫・ガレージはそれぞれ別棟として計画されている。
また、コストに関する様々な比較検討の結果、構造フレームには規格化されたシステム建築商材を使用することとした。
システム建築という多くの制約があるなかで、カッコよくて、人の印象に残る外観を模索した結果、その建築は、すべての装飾をそぎ落とした、シンプルな5つの「黒い箱」が並ぶ形態となった。

箱の内部には、最新式の整備機器がズラリと並び、熟練した確かな技術による高品質なサービスの提供を可能にしている。
また、事務所の待合部分は、おもてなし空間としてインテリアにもこだわり、シルバーやモノトーンを基調としたスタイリッシュなデザインを心掛けた。

延床面積1000㎡超のこの施設が、どうすれば効果的に人の印象に残るよう演出することができるかを検討した結果、それぞれの函体を、1灯ずつの灯体によってライトアップすることとした。
わずか4台の電球によって彩られた、幻想的な夜の外観も、この建築のもう一つの顔となった。

CATEGORIES

工場

敷地

千葉県

竣工

2012年7月

敷地面積

6436.01㎡

建築面積

1169.85㎡

延床面積

1169.85㎡

写真

佐藤敏治